機械工作の現場力

製品を工場でつくること「ものづくり」としては、そこで終わりません。
現場に納める、据付けるところまで含めます。ライン工業では、最重要ポイントであると考えて動いています。
現場には、「狭い」「暗い」「吊りしろがない」「周囲が仕上がっていてキズ一つ許されない」「足元がガタガタで搬入困難」「溶接するのに可燃物だらけ」「既存の解体からスタート」や、時には「処理場のにおいが臭い」など、いろいろなシチュエーションがあり、またそこにいろいろな業種が混在しています。その中で、うまく打ち合わせしながら、施行方法を考えながら、納めていきます。
そして何よりも、その姿がお客様の目に入る訳ですから、他社との差別化を計る絶好のチャンスなんですね。
「ここに頼めば間違いはない」の言葉をいただく事も多くなり、大変嬉しく、誇りに思います。
施行するに困難な条件下でも見た目には、スイスイとやってこなす。ここにやりがいを感じます。

現場での溶接作業


「工場内」では、クレーンを使用するなどして、溶接する品物を転がして向きを変えながら、出来る限り「下向き」の溶接姿勢をキープします。
溶かして、流れ落ちるものを扱っているからです。
一方、「現場」では、品物を転がす訳にはいかない場合の方が圧倒的に多く「横向き」や「上向き」の溶接姿勢を余義なくされます。
また、溶接者自体が「寝転んで上向き」での姿勢の時もあり、溶けた鉄の玉が落ちて来たりして、火傷が絶えません。
しかし、そんな状況下でもプロ意識をもってやり遂げます。

現場への据付


現地調査さえ、タイミングよく行えば、設置できないものはありません。
どのようなサイズで製作すればよいか。どのサイズ重量に分割すればよいか。
車ルートは?搬入ルートは?揚重方法は?盛替は?
想像力とアイデアの見せどころです。

室内への据付


天井・カベ・床が仕上がった室内でも、分解して重量物を横移動したり、治具を使って吊り上げたりしながら設置します。
照明器具も、スプリンクラーもこの時ばかりは、細心をはかります。
きのこキャップをしてキズ防止。皆の呼吸を合わせて、作業を進めます。
作業中ずーーーっと合図したり確認したりで、しゃべり続けてますね、そー言えば。